東京の賃貸住宅は全国でトップレベルの価格帯を維持し、安価な物件価格が老朽化により建て替えが進み、お得な価格帯の物件は減少傾向にあります。
因みに、住宅の家賃相場は、東京都は平均で81,000円、隣の千葉県や神奈川県と比較してもダントツの1位です。したがって、学生や新社会人が上京して東京の特に都心部に住む場合は、住居費が思わぬ高額になりますので、注意が必要です。
※1畳当たりの単価が、東京は5000円ですから、1LDKで30㎡=つまり、18畳くらいですから、9万円ということになります。神奈川県平均で計算すると、7万円ということになります。
これは統計上の相場なので、一概には言えませんが、住居費、特に賃貸の家賃は、オーナーに寄付しているようなものなので、安いに越したことはありません。ある程度通勤時間を割り切ることができるのであれば、収入が少ない場合、多少郊外に住むのもやむを得ないと思います。
一番やってはいけないのは、通勤時間がかかるにもかかわらず、郊外に高い住宅を借りたり買ったりすることです。
住居費は、月収の1/3程度に抑えると、世間一般には言われていますが、これはあくまで不動産業者の売り文句なので、出来れば手取りの1/3、理想は1/5程度に抑えるのがよいでしょう。
つまり、手取りが20蔓延の場合は家賃は4万円、30蔓延の場合は、6万円、40万円の場合は、8万円といった具合で、どんなに年収が高くなっても、賃貸物件に20万円とかはかけてはなりません。これは、転職などで突然年収が下がった場合に、住居費が強烈な負担になるからです
東京に上京した場合、どこに住めばお得なのか?
以下、レインズ (REAL ESTATE INFORMATION NETWORK FOR EAST JAPAN All rights reserved. )掲載物件を基に集計した参考値です。
東京23区の家賃相場(参考値(2020.2))
●IDK、1LDKの家賃相場(駅から概ね10分程度の徒歩圏内、~30㎡くらい)
23区 | 家賃相場 | コメント |
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第1グループ 港区、千代田区、中央区 渋谷区、新宿区 | 12万円~13万円程度 | 都心3区といわれる港、千代田中央は平均所得が高く、家賃相場は数十年トップクラスです。 中でも平均年収が1千万円の港区は断トツで、12万円以下の物件は稀です。 また、繁華街の渋谷、新宿も同様に高く、松濤や南平台などの高級住宅街も多く存在します。 |
第2グループ 台東区、江東区、墨田区、品川区、目黒区、 | 10万円~12万円程度 | 台東、墨田は明らかにインバウンド需要(旅館業・民泊重要)により上昇しています。 江東区は実は港区の隣ということで近年マンションなどの相場が上昇しています。 品川、目黒などは、城南地区の人気エリアで昔から家賃相場は安定的に高めです。 |
第3グループ 豊島区、文京区、世田谷区、大田区、荒川区、北区、杉並区、中野区 | 8万円 ~10万円程度 | 東京23区の平均的な相場観ですが、荒川区は以前より上昇していますがインバウンド需要などが要因と思われます。 |
第4グループ 練馬区、板橋区、足立区、江戸川区、葛飾区 | 6.5万円~8万円程度 | 23区でのボトムレンジはこの辺りです。得に足立、江戸川、葛飾は7万円以下の安価な物件がたくさん存在します。 |
上記のように23区といってもかなりの差があり、最も安い第4グループの葛飾や足立区と比べてトップの港区は2倍くらいが相場です。
したがって、東京都の地理に疎い場合は、安さ重視であれば、第4グループ~第3グループのなかから選ぶのが妥当です。職場に近ければ、ラッキーです。なお、第4グループの中でも、東京東部は安く、西部はやや高い傾向があります。
東京の地理に詳しい場合は、上記第2グループ以下から選択してください。第1グループの特に都心3区は、自称お金持ちといえるくらいではないと、住むと精神的につらいかもしれませんし、食料品などの物価も高めなのでお勧めしません。第2グループ以下であれば、駅からの距離や物件の築年数でかなり安い物件もありますので、平均よりも下振れした物件も多いです。
23区でねらい目は、品川区、豊島区、中野区、葛飾区、江戸川区などで、これらは都心からの距離が近い割に家賃が安い宅年数が古めの物件が多くあります。※東京都東部は割と都心からの距離は近めです。
なお、新しめの住宅で安さ優先であれば、空家の多い大田区や足立区など掘り出し物があるかもしれません。
東京23区以外でおすすめの通勤圏の都市は?
東京23区以外では、東京都の市部(武蔵野市や三鷹市、調布市など)は意外と不動産価格が高めであったりするので、神奈川県や千葉県、埼玉県が候補になります。
埼玉は、さいたま市方面を外し、所沢、川越
埼玉県は、さいたま市方面は、駅によっては、都内よりも高かったりするため、西武線や東上線沿線の所沢や川越方面が候補となりますが、始発駅の新宿、池袋からかなりの距離があり、通勤時間がそれなりにかかるため、通勤時間に余裕がない方はあまりオススメしません。
千葉方面は、松戸・市川・船橋
千葉方面であれば、松戸、船橋、市川あたり、神奈川であれば、川崎駅、横浜駅は人気エリアで高めなので、これら2つの政令市の場合は、それ以外から選択してください。
神奈川方面は、川崎駅、横浜駅以外で!
神奈川県で最高ランクの川崎市、横浜市の中心部でも、上記東京23区の第3グループよりはやや安めです。したがって、通勤時間がそれほどかからず、穴場物件を見つけるのであれば、意外とおすすめです。なお、三浦市や横須賀市、相模原市や平塚市など、遠く離れれば、通全ながら家賃は格安で、5万円が標準で、4万円台の1LDKも沢山あります。時間に余裕のあるかたは検討してみてください。
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