春になると土手や河原など、食べることができる野草が沢山生えてきます。ハマダイコン、菜の花、カラスノエンドウなどが有名ですが、今回はハマダイコンについてのお話です。
今回ハマダイコンを取り上げた理由は、野草(雑草ですが…)初心者があまり考えずに、野菜感覚で食べることができるからです。
ハマダイコンを推薦する理由
- あく抜き不要(あく抜きしてもよい)で調理が簡単
- どこにでも生えていて、見つけるのが簡単
- 根が細く短いので、手ですぐに抜ける。※抜けにくい場合は小さなスコップを使ってください
- 可食部が多い・・・すべて食べることができます!!
そもそもハマダイコン(浜大根)ってなに?
ハマダイコンは、アブラナ科の植物で、野生の大根で、スーパーや八百屋で売っている「青首(アオクビ)大根の花粉が風で飛散して野生化した」ものであると思われていました。
しかし、最近は、まったく違う種類(遺伝系統の)の植物であることが判明し、青首大根とは別の植物とされています。
なお、同じハマダイコンであっても、葉っぱの形や、根(大根部分)の大きさなど、個体によってかなり違い、ハマダイコンに青首大根との交雑種などの雑種なども多いと考えられますが、
共通しているのは、青首大根と比べて野性味があり、特に葉の部分はやや苦みがあり、原種の大根に近い味がします。
特徴的なのは、根の部分で、青首大根は根の部分に養分を貯め込み大きく膨らんでいますが、ハマダイコンの場合、太さはゴボウと同じくらいで、ひょろっとしています。
根の部分は大根そのもので、春先には非常に柔らかく、きれいな場所に生えていれば漬物などでも食べることができますが、
だんだん気温が上がり成長してくると、木のように固くなり(ゴボウよりも固いほど。芯が黒くなると特に堅い!!)、食味は落ちるので、
根の部分を食べるのであれば、春先の寒い時期が最もおいしく食べることができます。
葉については年中食べられますが、やはり春先が柔らかく、桜が咲く時期くらいまでが食べごろです。
ハマダイコンの調理法|できれば加熱調理
調理方法は、通常の大根や葉モノの野菜同様ですが、
野草は、特に犬の散歩道となっている河原や、下水を川に排出している場合など、大腸菌の問題がありますので、必ず、ゆでる、炒める、油で揚げるなど、
十分に殺菌できるような調理法で調理して下さい!!
ハマダイコンの調理例
ハマダイコンをはじめとする野草の調理方法で最もポピュラーなのは、やはり天ぷらです。
天ぷらが一番のオススメ
天ぷらは160~180℃の高熱で調理するため、大腸菌をはじめとする細菌がついていたとしても、殺菌することができます。
熱湯をかける程度では、完全には殺菌できませんが、高温で揚げる天ぷらは、野草を安全に食べる方法としては最適です。
まだ、アブラナ科の植物は、油と相性が良く、カロテンの流出を防ぐ意味でも最適な調理法といえます。
油炒めやおひたしも定番
その他、根や葉を茹でて「おひたし」にしたり、油で炒めたりすると、やや硬い葉が柔らかくなり、食べやすくなります。
きれいな場所に生えているモノであれば、大根をすり下ろしたり、一夜漬けにしたりもできますが、
筆者が採取した、多摩川中流域などの民家が立ち並んでいるような地域では、いろいろな意味で、加熱調理を強くススメます!
実や花も食べられる
大根なので、当然、花が咲き、身を付けます。花もおひたし、炒め物、天ぷらで美味しくいただけますが、
特に美味しいのが、実の部分で、油いためが最高です。※きれいなところで採れた実は生食する場合もあり(自己責任で!!)。
ハマダイコンのまとめ
いかがだったでしょうか?
ハマダイコンは春になると、砂地の河原など、いたるところに生えています。
青首大根や、○○菜などの野菜をスーパーで買うと、一束、百数十円はします。
しかしハマダイコンは、そこら中に生えているので、特に葉っぱの部分を炒めたりして食するのであれば、なんといっても雑草なのでタダです。
春先の時期には積極的に、取り入れてほしい食材ですね!!
ただし、野草は、やや灰汁が強いため、シュウ酸などの取りすぎになることもあり、食べすぎには注意してください。
※野草関係は、こちらの記事にもまとめています。参考にどうぞ。
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